海外FXの税金の仕組み、ボーナスの扱いやドル建て口座の申告方法を徹底解説【2020年最新】

海外FXの税金は知ればお得に!税金の仕組みやボーナス、ドル建て口座のQ&Aその他
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海外FXの税金の仕組みを理解しよう

今日は海外FXの税金についての講義。

海外FXの税金って、どうすればいいんですか?

なんか難しそうで・・。

海外FXであっても、税金は絶対支払う必要がある。

ただ、国内FXとは税金の扱い方が違うから気を付けないといけない。

 

“確定申告“という手続きをします。

ライターになってから、初めて確定申告をやったなぁ~

確定申告は、1年間の収支をきちっと集計して、それに基づいて税金を支払う

という手続きのこと。

 

会社だと、経理の人が納税手続きを代行してくれてたね。私も会社員だから経理の人がやってるよ。

 

FXの利益は、自分で確定申告をするけど。

 

 

 

 

経理の人に感謝、感謝!

大切なのは、税金に対してきちっとした知識を持っておくこと。

 

「海外FXの税金が高い!」って言われるけれど、税金が高くても海外FXを利用する価値は大きいよ。

では、今日も講義をよろしくお願いします!

結論から言うと、海外FXの確定申告は、そんなに難しく考える必要はありません。

海外FXは利益に応じて、税額が変わる累進課税るいしんかぜい

 

国内FXはどれだけの利益でも税率が一定の20%(※)

つまり、給与所得や海外FXの利益を合わせた収支が330万円以下なら、国内FXと同じです。

何だか複雑だね~

難しく感じるかもしれないけれど、意外と単純。

確定申告の手続きの方法は次回の講義で解説します。

今回の授業で分かること

  • 自分は税金をどれぐらいの利益がでたら払う必要があるのか
    (会社員と自営業)
  • 海外FXのボーナスには税金がかかるのか
  • ドル建て口座の税金はどうなるのか
    (HotForexなどを利用している人は必見!)

XM口座開設をする

どれぐらい利益がでたら税金を払う?

この章のポイント

サラリーマン(給与所得者)は年間利益20万以上で納税する

自営業や専業主婦(非給与所得者)は年間利益38万円以上で納税する

所得税とは?

収入に対して発生する税金のこと。

サラリーマンの人は、勤務先の経理が納税手続きを代行しています。

一方、自営業やフリーランスの人にとっては毎年やらなければいけない恒例の手続きです。

(これが意外と大変・・)

収入を得ている人は、「給与所得者非給与所得者」に分けられています

納税義務が発生する金額。給与所得者は20万円。非給与所得者は38万円が基準

会社員の私は給与所得者。

個人事業主の僕は、非給与所得者。

会社から給料をもらっている人は“給与所得者”です。

これには正社員、契約社員、学生のアルバイトも含まれるよ。

納税義務額のフローチャート

全ての人が確定申告をする必要はありません。給与所得者は海外FXの年間利益が20万円以上、非給与所得者は海外FXの利益38万円以上だと確定申告が必要になります。

ただ、納税漏れを防ぐため、とりあえず確定申告書類を出してみるという方法もあるね。

海外FXと国内FXはどう違うのか、税制の違いを3つ調べてみた

この章のポイント

  • 海外FXは 雑所得 総合課税制度 累進課税方式 に分類される
  • 海外FXは損失繰越ができない
  • 同じ総合課税に区分される項目なら損益相殺が可能

総合課税・・累進課税・・。

 

なんか聞きなれない言葉で・・。

少し難しい用語が並んだね。

 

税金の種類は大きく分けて2つ。

 

総合課税そうごうかぜい申告分離課税しんこくぶんりかぜいがあるんだ。

ふむふむ・・・。

総合課税は「会社の給料も海外FXの所得も不動産の収入も全部ひとまとめにして所得税を計算する方式」です。

一方、申告分離課税は、「ほかの所得とは合算せずに決められた項目だけで税額を計算する方法」です。

 

国内FXは申告分離課税になります。

総合課税はまとめて確定申告。申告分離課税は別々に確定申告

とにかく、国内FXの方が税制では優遇されているということだね。

海外FXと国内FXの違いを表にまとめてみました。

表1 海外FXと国内FXの違い

項目海外FX国内FX
所得区分雑所得
税区分総合課税申告分離課税
税率

累進課税

(所得が上がるほど、
税率も上がる仕組み)

一律20%
損益通算

「雑所得 総合課税方式」に分類される項目同士のみ

(不動産や仮想通貨、
海外FX業者でのFX、
アフィリエイトなど)

「雑所得 申告分離課税方式」に分類される項目同士のみ

(国内FXや株取引など)

損益繰越不可

3年先まで繰越可能

(損失の場合でも確定申告が必須)

確定申告をする基準

給与所得者(サラリーマン・アルバイト):20万円以上

非給与所得者(自営業や専業主婦):38万円以上

海外FXは総合課税、国内FXは申告分離課税

海外FXは総合課税。国内FXは申告分離課税

 

総合課税に分類される収入源

  • 給料(給与所得)
  • 個人事業の利益(事業所得)
  • 海外FX、バイナリーオプション、アフィリエイトなど(雑所得)
  • 不動産による収入(不動産収入)

・・・etc.

申告分離課税は、税を優遇する仕組みです。これは適用できる項目があらかじめ定められています。

 

申告分離課税が適用される収入源

  • 株取引の利益(国内業者)や先物取引、国内FX取引(雑所得)
  • 土地の売買によって得た利益(譲渡所得)
  • 退職金による収入(退職所得)
  • 山林を売買して得た利益(山林所得)

・・・etc.

海外FXは累進課税、国内FXは一律20%

“累進”という言葉には、「数量の増加に従い比率が増えること」という意味があります。

累進課税とは、所得が上がるにつれて、税率も増えていく仕組みです。

海外FXには“累進課税”が適用されます。

結論を言ってしまうと、

たくさん稼げば稼ぐほど税率がどんどん高くなってしまうのです。

所得税では5%~45%の7段階が設けられており、さらに住民税10%が発生します。

一方、国内FXは一律20%に固定されています。どれだけ稼いでも税率が全く変わらないのです。

1億でも10億でも国内FXの税率は20%です。申告分離課税なので、給料やその他の所得などは全く関係がありません。

言い換えると、少しの利益しかなくても、国内FXの税金は20%ですね。

おお!そういうことか。

2037年までは、復興特別所得税が加算されるため、実質税率は20.315%となりますが、ここでは便宜上一律20%としています。

海外FXの累進課税についてまとめた表と画像を見てみましょう。

海外FXと国内FXの税率のグラフ

やっぱり海外FXって、めっちゃ損じゃん!

55%って、半分以上が税金で取られるんでしょ?

確かに。でも、よく考えてみてね。

 

例えば、4000万超の利益がある人のポジション量って、どれぐらいか分かる?

う~ん、想像したことない。

少なくても、1ポジションで10ロット(100万通貨)は普通に超えている。

 

25倍のレバレッジか数百倍のレバレッジかで資金効率も全く違うね

 

さらに、国内FXみたいに追証があると、どうなるだろう・・・

ハッ!

 

もしスイスショックみたいになったら、と思うと・・・。

 

前言撤回です。

早いね。でも、ご想像のとおり。

 

とりわけ、海外FXのゼロカットのメリットは大きいね。

 

税金が高いと言って、海外FXを選択肢から外すというのは変だよね。

本当にリスクがあるのはどちらか、考えた方がいい。

 

 

年間収支※税率税率の内訳控除
195万円以下15%所得税5%+住民税10%0

195万円超

~330万円以下

20%所得税10%+住民税10%9万7500円

330万超

~695万以下

30%所得税20%+住民税10%42万7500円

695万超

~900万以下

33%所得税23%+住民税10%63万6000円

900万超

~1800万以下

43%所得税33%+住民税10%153万6000円

1800万超

~4000万以下

50%所得税40%+住民税10%279万6000円
4000万円超55%所得税45%+住民税10%479万6000円
海外FX以外にも、“総合課税方式”に分類される項目全ての合計の年間収支で計算されます。(給与所得、事業所得、雑所得などが含まれる)
※平成27年以降より4,000万円超の収支についての段階が増設されました。

 海外FXは損益繰越不可、国内FXは3年先まで可能

国内FXと海外FXの違いの2つ目は”損失繰越ができるか、できないか”

損失繰越って、何でしたっけ?

最初からFXで稼げる人は少ない。

 

年間の収支がマイナスになってしまうことも実際にはある。

 

損失繰越とは、1年目の損失と翌年の利益を相殺できる仕組み。

FXに初めて取り組む人には嬉しい制度ですね。”石の上にも3年”

残念ながら、海外FXでは損失繰越はできない。

国内FX取引にのみ適用される制度なんだ。

そんな・・・。

海外FXでは、1年間の収支はその年で完結。

 

どれだけ損失を出しても、翌年利益がでたら税金を払わなければいけない。

 

海外FXの弱点だね。

損失の場合、確定申告をする必要があるの?

国内FXの場合、確定申告を必ずしましょう。

確定申告をしていないと、せっかくの損失繰り越し制度が使えなくなってしまいます。

一方、海外FXの場合、損失であれば確定申告をする必要はありません。

翌年に損失を繰り越せないから。

海外FXの場合は1年ごとに気持ちを入れ替えて頑張りましょう。

海外FXと国内FXの利益は損益の相殺ができない

節税対策にもつながる『損益の相殺』

海外FXと同じ「雑所得 総合課税方式」に分類される項目であれば、損益を相殺できるという仕組みです。

 

海外FXと損益通算できる収入源

  • XMで利益50万円、TitanFXで▲30万、HotForexで利益100万
  • バイナリーオプション(国内・海外業者問わず)▲10万
  • アフィリエイト収入 利益40万円
  • 仮想通貨取引 利益30万円

海外FXもアフィリエイトも仮想通貨も「雑所得 総合課税方式」に分類されます。

全ての項目の計算をすると、180万円になりますね。

この180万円が雑所得の収入です。

不動産収入や国内FXはカテゴリーが異なります。

不動産収入

不動産所得総合課税方式
国内FX雑所得

申告分離課税方式

複数の収入源がある人は、注意してください。

 

国内FXはカテゴリーが違うので、海外FXと損益通算はできません。

海外FXのボーナスや課税対象となるタイミング

ボーナスなどは課税対象になる?

A.出金できるかどうかで、課税対象になるか判断します。

結論を言うと、出金できないボーナスは課税対象にはなりません。

クレジットカードでポイント還元がありますが、これは所得ではありません。

扱いとしては割引のようなものです。

出金ができなければ、自分の所得ではないのです。

海外FXのボーナスも出金できなければ所得には含めません。

ただし、キャッシュバックのように実際に出金できる状態になったお金は所得に含めます。

課税対象となるタイミングは?

A.利益を確定した段階。出金できる状態になったら課税対象です。

国内FXも海外FXも課税対象となるのは、利益を確定したときです。

課税対象となるタイミング

ポジションを決済したとき・・課税対象

未決済のポジション・・課税されない

海外FXの場合、年が明けてからポジション決済すれば翌年に繰り越すことも可能です。12月31日までに決済した分のみを確定申告するからです。

ほうほう。

でも、2019年の一番初めの取引日にドル円がフラッシュクラッシュして、多額の損失を出したトレーダー出てしまった・・。

 

節税だけのためにポジションを持ち越すと、市場が停止している期間に何もできなくなってしまうので要注意

節税よりも、為替差益で利益を得ることを考えるべきなんだね。

何か不安があれば、必ず税理士や税務署に相談しましょう。

ドル建て口座を利用している人はどうするの?

一部のFX業者(Hot Forex等)は、ドル建て口座になっています。

その場合、税金はどうなるのか、考えます。

ドル建て口座の場合は、円換算をする必要があります。では、どのタイミングでレート換算をすればいいのか。国税庁のホームページからの引用文です。

 

外貨建取引を行った場合の円換算は、その取引を計上すべき日(取引日)における対顧客直物電信売相場(TTS)と対顧客直物電信買相場(TTB)の仲値(TTM)による。

所得税法基本通達57の3-2

解読不可能です・・・。

「取引をした日のレート(銀行の仲値)で換算する」

 

ということ。

取引した日の仲値を全部出して、計算しろってこと?

そういうことだね。かなり時間が掛かるので、上級者向けかな。

税金をしっかり払って気持ちよくトレードしよう

では、今日のまとめです。

海外FXの税金もしっかり払う必要があるね。

毎年、2月~3月に確定申告をするから、準備は早めにしておこう。

次回は、確定申告の手続きの方法ですね。